「子供の頃に心に残っている絵本は?」
「いま大切な人にとどけたい絵本は?」
禅居庵では毎年縁のある100人の方に「子供の頃に心に残っている絵本」と「いま大切な人にとどけたい絵本」というテーマで、2冊の絵本を推薦していただき、それぞれの選書理由を書いたメッセージカードを作成しています。
メッセージの中には、幼い頃の「学び」いまも日々の暮らしの中でお持ちになっている「学び」のエピソードがたくさん詰まっています。それらメッセージはきっと催しに参加していただいた皆さんに「学び」のはじまりを思い起こさせ、日々の「学び」に共鳴を起こしてくれると信じています。
絵本は、子どもの時に多くの方が読んだ経験があるのではないでしょうか。また絵本は子どもが読むだけではなく、大人が側で読み聞かせることにより体験を共有することができます。そこには豊かな言葉、絵、物語が詰まっています。ページをめくるたび新鮮な驚きがあり、繰り返し絵本を読むことで新しい気づきがあります。絵本から学ぶのは子どもだけではありません、どんな大人も昔は子ども、心静かに絵本と向き合えば、忘れてしまったもの、気づかずににいるもの、失くしたと思い込んでいるものに光を当ててくれる、そんな存在でもあります。
泣いて笑って怒って…自分の中に起こっている気持ちが色々なものにあって、心の世界はどこまでも広く自由だと絵本は教えてくれます。
禅居庵 住職 上松正宗